指示したことが出来ていない・・・これはさぼりじゃないのか!?で始まった「従業員はさぼってる?~その1~」の続きです。
前回残ってしまった言い訳
・急な作業に時間を取られてしまった
・忘れていた
・無言、もしくは単に謝罪
・さぼり
を考察していきます。
急な作業に時間を取られた
このような言い訳の問題は、後回しするのに報告や相談が無い、ということです。しかし、この問題においても作業者に責任を求めるのは酷です。作業者側から見ると
・依頼をこなすために工程管理者等への根回しがされておらず時間が取れない
・重要性が理解できず、いつでもできそうな時でいいと感じる
品質管理上の依頼はどうしても付加的な業務という風に受け止められます。このような付加的な業務は、依頼する側がやってもらえる環境づくりに気を配ることが大切です。
作業者の評価につながるように、事前は当然のこと、事後には作業者の上司にも協力してもらった点についての報告・感謝は伝えるようにしましょう。できる環境、協力したことに対する会社としての評価が見える化されることで、このような言い訳に遭遇する事態は減っていきます。
忘れていた
忘れていた、というのも結構ありがちな事態です。このケースも上記の「急な仕事が入った」と同じように、やれる環境を作ることで半分は解決できます。
残りの半分は特別な作業のToDoリストを全作業員が確認できる形で整備することです。品質を向上させようという取り組みは、ほとんどの場合、イレギュラーな取り組みになるはずです。このような活動をきっちり進めるためには掲示板にきちんとスペースを確保してToDoリストを作成しましょう。
無言、謝罪
この場合、本当の原因は分かりません。しかし、品質管理上、意見や気持ちを伝えてくれないという事態そのものが非常に大きな問題です。
その1の「説明不足」に共通した問題点が根っこにありますが、そもそも個人を責めるべきものではなく、会社を改善することで作業者も利益を享受していくという価値観の共有が重要です。
このような場合は、是非改善活動に対する共感を得られるように話し合いをしてください。そして、共感できていない方がいるということは、工場の多くの方がまだまだ改善活動に共感していないということでもあります。
どのようにしたら共感を得られるのか、そのような視点での話し合いが大切です。間違っても説得してはダメですよ!人生はいろいろです。おそらく驚きの価値観に遭遇することも多いでしょう。それを全て包み込んでいけるような、改善の理念を熟成して、より多くの作業者の共感を得て行けるように努めてください。
さぼり
上記の「無言、謝罪」と紙一重な事案です。共感を得ることを模索しつつも、どうしてもダメなら配置換え等の対応をお願いせざるを得ない場合もあります。
以上、大抵の場合は根回し・環境作り不足が、お願いしたことが行われない原因です。仕事だからやるのが当然、良くなるんだからやるのが当然、などと思い込む前に自らを省みましょう。
なんでもやりやすいようにしていこう!この精神が品質管理をより貢献できる部門にする基本です。
以上、小橋博士でした!