意識の低い従業員対策

こんにちは!小橋博士です。

品質管理の方とお話ししているとしばしば「○○さんがちゃんとしてくれない」という嘆きをよく聞きます。確かにどこの職場にも意識の低い方はいらっしゃいますよね。以前、指示をこなしてくれないケースをまとめた記事をアップしました(従業員はさぼってる?~その1~従業員はさぼってる?~その2~)が、今回は仕事ぶり自体がいまいちな方とどう向き合えるのか、事例を参考にまとめていきたいと思います。

今回の記事は以下の方にお勧めです。
・同僚や部下の働きぶりに不満を感じている方
・リストラ対象を見極めたい方

意識を改善させたい方は「授業員のニーズを分析してみましょう」をご参照ください。

公平性の確保が最重要

特定の人の働きぶりを評価するにあたって、公平・適正に評価出来ているか?というのは非常に重要です。一度冷静になって、以下をチェックしてみてください。

  1. 代わりを採用するとして、何人中何人がその人以上に仕事をこなせるか??
  2. 仕事をこなす上で、大切にするべきことを共有・確認しあえているか?
  3. ミスについて、2度目を防ぐ方法を共有・合意が取れているか?
  4. ダメと結論付ける客観的な証拠やデータが存在するか?
  5. 上記の結果について、意識の低い人と冷静に話し合いをしたことがあるか

このお話をすると「なんでそこまで?ダメな奴はダメじゃん?」という方が大半です。しかし、ここまでしないと非常に重大な悪影響が発生します。それは「新人が定着しない」という緩やかな死の道です。

創業年数≒平均勤続年数を避けるために

これまで見てきた工場の中には小見出しのように、創業年数が従業員の平均勤続年数に近いところが無視できない数ありました。そういう工場の共通の特徴として

  1. 私たちの平均に達していない
  2. 見て倣え
  3. ミスするのは気合が足りない
  4. みんながダメと言ってるからあの人はダメ
  5. ダメな人は無視

相手が新人であってもこのような評価基準で動いています。新人であれば平均に達している確率は非常に低いので、このような評価基準では居辛さに耐えきれなくなってすぐにやめてしまいます。そしてますます古参の結束が強くなって新人が定着できない職場になっていきます。

このブログをご覧になっている方は、このような事態はよろしくないと感じられている方ばかりだと思います。是非、評価基準は先にあげたリストを参考にしてみてください。古参であってもなれ合っている部分があぶりだされるので、若干の軋轢は生じますが、結果的に風通しがよくなって生産性向上&新人定着率の向上が図れます。

記録と同意・承認を取ろう!

上記の評価基準だけでは人は動きません。きちんと記録を取りましょう。特に人為的なミスについては、何をミスしてどんな被害が出たのか、本人の同意と承認のサインとともに記録していくことが重要です。

もし人事部が機能している会社であれば、始末報告書という形で記録を取ることが最善です。ただし、この際にも決めつけない、サインを強要しないことが重要です。「周りの連中はお前が居眠りしながら作業してたと言っていた!寝てたんだろ!?」などと迫ってサインさせることのないようにしましょう。

このような観点から、原因については本人に書かせることが最善です。刑事ドラマで「自白の強要」が証拠にならないことに似ていますね!

意識の低い人にはどうしたらいいの?

ここまでで、やるべきことはやってもらえるようになるはずです。それでもあの人はおかしいと感じる場合は、おかしいことをしないように新しいルールを作っていきましょう。

意識が低い、というのは他人の心の持ちようですので、それを変えることは非常に難しいです。某CMの様に、「やる気スイッチ」があればいいのですが、多くの方が感じているように、そんな便利なものはありません。大手企業ですら、モチベーションアップの取組みを未だに続けているということは、万能な解決策がないことを強く示唆しています。

お互い折り合いが付けられる落としどころをルール化&見える化し、公平に評価していくことで、意識の低い人でもやるべきことはやってくれるように変わります。

加えて、意識が低いというより、抑圧されていていうに言えない、やるにやれない、という方もいます。ルールを公平明確にしていくことで、そのような抑圧が外れて積極的に変わる方もいらっしゃいます。
この人はこうだ!と決めつけず、きちんと公平なルール・客観的な証拠に基づく評価が重要ですね!

また、このような動きは「本当にダメな人」を居づらくさせます。そうなると代わりの方が来ることになるのですが、その方々の定着にも公平なルール作り等は大きく貢献してくれます。

今日は長くなりましたが以上です!
明るく活気のある職場にしていきたいですよね!お互い頑張りましょう!
小橋博士でした!

品質管理のための人手不足対策

こんにちは!小橋博士です。

世間では、人手不足であるにも関わらず、残業削減まで提唱されて、やらなければならない作業が出来ない状況が多いようです。特に、品質管理部門は作業が決められていて手を抜けばそのままリスクになります。さて、その解決の糸口はどこにあるのでしょうか?

作業量を減らせばいい

そう、答えは単純です。人でも時間も足りないなら、作業量を減らせばいいだけです。これまでも、作業量を減らしながら、逆に品質を上げた事例を記載してきました。本当に驚くべきことですが、以下のチェックで作業が減らなかった会社はありませんでした。

・記録用紙に無駄はないか?
・品質向上に寄与しない検査項目はないか?
・作業標準は分かりやすいか?
・全ての作業標準について、標準外が発生したときの報告先は明確か?
・一つの検査で高すぎる信頼性を期待していないか?
・何かあったときに怒って済ませていないか?
・始末報告書が適正に運用されているか?

ささいなことでも作業を減らす、戸惑いを減らす、トラブルに向き合う、期待しすぎない、こんな感じで言い換えることもできます!

製造部門の作業を減らし、作業性は向上させ、検査に割く時間を作りましょう。
記録類の正確性も向上します。一つの検査に高い信頼性を求めない(検査の組合せで信頼性を確保する)という方法で、より多くの方に品質管理に携わっていただけるようにもなります。

詳細はこれまでの他の記事を参考にしていただくか、お問い合わせください。
これまでこのチェックに基づいて改善を行った会社様の労働時間は1割程度削減されています。
是非、御社でもご活用ください。

以上、小橋博士でした!