ジョッキにそそぐビールの量の測り方

ビールを注ぐときは黄色の液体部分と白色の泡の部分があって、体積では計量が難しいですよね?
でもポーション管理はしっかりしないといけません。
ではどうやったら正確に測ることができるでしょうか?
(この記事は主に飲食店向けに書かれていますが、工場で液体を配合する際の参考にもなります。)

体積の測りにくいものは重量で計るべし

飲食店で取り扱うメニューのうち、ビールや固形物の多いシチューなどは体積を正確に測ることは難しいです。
泡や具材が飛び出てしまったりなど、原因はすぐにお分かりいただけると思います。
そのような事情がないものでも、お皿が傾けば目安のラインはあてにならないですし、お皿も料理もどちらも色が濃くて計量用の線が透けて見えないようだとポーションオーバーしているかどうかも分かりません。
そのようなものでも正確に測れるのは重さです。

ポーション管理の訓練では、是非確認に重量を使ってください。
きちんとトレーニングをしておくことで、「少なくないか?」というクレームを抑制できます。
また、お店のオペレーションの透明性も向上します。1杯当たりの誤差が少ないほど、閉店後のチェックでミスがあったかどうか、分かりやすくなります。誤差が1割だと10杯か11杯か、なんとも言い難いですが、誤差が5%なら、実際にそそがれた杯数は容易に想像がつきます。

ちなみに、どろっとした液体も正確に測ることは難しいです。タレなどが該当しますが、味の濃さを決定するものが正確に測れないというのも困りものですよね。人によって癖があり、カンロレードルなどではスタッフ間の差が生じるケースも多くあります。終業時に重量を計量して、平均で何g使用していたのか、他のスタッフ平均と比較してどうなのか?を知ってもらうことで、ポーションが正確になっていきます。

オペレーション中にすべての重量を計ることはあまり現実的ではありませんが、計量カップで正確に同じ分量を取るためには重量でのチェックは欠かせません。

ビールの注ぎ方から始まりましたが、ポーション管理の徹底のためにも容量(体積)と重量を結び付けて正確に測れるように訓練を行ってください。

投稿者: 小橋博士

FQMサポート代表 品質向上コンサルタント/農学博士 品質向上とコスト削減を同時に実現する新手法「グレーゾーン管理」の開発者 食品会社の経営経験有

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