設備機器はトータルコストで判断を!

初期投資を抑える、このフレーズは多くの人から口を酸っぱくして言われることだと思います。
起業系のセミナーでもかなり頻繁に言われますよね。
もちろん、初期投資を抑えることは非常に重要です。
とはいえ、現在の日本においてはメンテナンス費用で利益を出す会社が増えてきていることに注意が必要です。
購入している厨房器具が壊れたとして、すぐに買い替えを検討しますか?しませんよね?
そこはもう、ビジネスチャンスになっています。いわゆるゆでカエル戦略ですね。
カエルは熱湯に入れるとすぐ飛び出ますが、水からゆでていくと熱くなったことが分からずに茹で上がるまで気づかないとかいうあれです。

本当に大事なのは、トータルコスト

簡単のためにご飯を炊く炊飯器のことを考えてみましょう。味や保存性など、コスト以外の点は全て同じだと仮定します。
5万円で1升炊くのに100円かかる炊飯器と、10万円で1升炊くのに50円かかる炊飯器、どちらがお得でしょうか?
1000升を超えて使うなら10万円の方がお得ですよね。
単純な光熱費だと、非常に分かりやすいです。ところが、現実には、必要な光熱費はごまかしもあります。
水温が高い夏を基準に測定した場合と、平均気温を基に測定した場合では違いがでるのはお分かりいただけると思います。
実際にはこれに、修理頻度・その際の費用も掛かってきます。
お店を長く続ける前提であれば、当然、お米1升を炊くのに実際いくらかかったのか、が大事になります。
表現を変えると、お米を炊くために5年・10年でいくらつかったのか、ということです。

例外は極力なくしましょう

従業員は意外と会社のコスト感覚に敏感です。普段から、コンセプト実現・強化のためにコストを削減しよう!削減分をお客様のために使おう!と言っていても、効果の不明な設備投資があると途端に士気に影響が出ます。判断に困ったときは、従業員に分かりやすく投資の理由を説明できるのか?という点を考えてみてください。このくらいいいじゃないか・・・、という感覚で例外を作ってしまうことで、お店のコンセプトに向き合う姿勢がぶれていきます。よりよいお店作りのためにも、例外は極力なくしましょう。コンセプトに向き合えば、自然とトータルコストで比較することになります。5年10年のスパンで考えたときに、トータルコストがどうなるのか、調査は骨が折れますが、お店のために是非しっかり調べてから、機器の選定をしてください。

投稿者: 小橋博士

FQMサポート代表 品質向上コンサルタント/農学博士 品質向上とコスト削減を同時に実現する新手法「グレーゾーン管理」の開発者 食品会社の経営経験有

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください