問題解決につながる会議の5つのポイント

会議を開いてもなかなか問題解決に結びつかない、そんな品質管理担当者の相談をよく受けます。特に小規模の食品工場では関係者を集めることも難しいところが多いですよね。実は、実施自体が難しい会議でも成功させるためのポイントがあります。そこで今回は、問題解決につながる会議実現の5つのポイントを確認してみましょう!問題解決のためのポイントは先日記事にまとめてありますので、そちらもご参考ください(問題解決のための3つのステップ)。

議題をリストアップする

まずやるべきは、議題にしたいことのリストアップです。そして、議題ごとに目的、関係者を明確にします。ここでいう目的は大きく分けて4つ、「連絡・報告」、「意見調整」、「意思決定・承認」、「検討・議論」、に分類できます。

この中で、会議にしたほうがいいのは検討・議論です。というのも、誰かの発した何気ない一言が新たな問題を明確にしたり、解決のための新しい発想につながることがあるからです。

意見調整については、揉めそうかどうかで経営者などの上席者同席の下で行った方がいいこともあります。

その他の議題については、本当に会議で行う必要があるのか、個別に連絡報告、承認を行うのでは代用が効かないのかを検討しましょう。関係者の意見を聞く必要はあっても会議でする必要はない、と判断したものは次の項目の通り事前根回しをしましょう。

必要最小限の議題にすることで、会議軽視を防ぎ参加すべき人がきちんと参加する会議にすることができます。

リストから外した議題の根回しをする

上の項目で会議の議題から外した件は、会議の開催決定の前に関係者に周知したり承認を得ておきます。このメリットは

・問題解決への共感の獲得
・予想外の課題の発見
・会議時間の短縮による参加率向上
・会議の話題が逸れることの防止

を通じて、より精度の高い会議が実現できることです。特に会議をしても問題解決につながっていない会社では問題の放置癖がついていることが多いです。この放置癖が問題解決に本気になれない、会議軽視、に繋がっています。

問題解決への共感を得て、とにかく必要な人には会議に参加してもらえるようにしましょう。

議題の組合せを検討する

次にすることは議題の組合せを検討することです。目的は「自分以外のメンバーののべ参加時間の短縮」です。参加者が全ての議題に関係するように、また長時間にならないように議題は1~2個に絞りましょう。会議の回数が増えたとしても、場所を選ばず開催できること、会議に取られる時間が減ること、の2つのメリットで会議の質が向上します。

事前に議題、参加して欲しい理由、他の参加者を告知する

会議の前には必ず議題、その会議でその人に求めていること、他の参加者を連絡しましょう。きちんと目的を明確にしてあげることで、参加者の意識も変化します。

特に個人ごとに「なぜ参加してほしいのか?」を伝えておくことで、それまで単に批判するだけだった方も、建設的な意見を言ってくれるようになることが多いです。

やっぱり、求められると応えたくなるものですよね!

総括をきちんと文章にする

会議で決まったことは、いつまでに、誰が、何をするか、その確認をいつ、どうするか、をきちんと文章にしましょう。その文章については掲示や配布等、適切に共有することが大切です。

いかがですか?上記を実施しようとすると自分の負担が増えるのは間違いないです。しかし、自分は変えられても他人を変えるのは難しいですよね。なので、問題解決につながる会議にするためには、自分が頑張るしかない!のです。

そして、ここまで丁寧にやるとこれまで聞けなかったような建設的な意見がたくさん聞けるようになってきます。やはり会議に参加してほしいような経験豊かな方は、モノの見方が違います。是非その豊かな経験が活かせる体験をしてみてください!

投稿者: 小橋博士

FQMサポート代表 品質向上コンサルタント/農学博士 品質向上とコスト削減を同時に実現する新手法「グレーゾーン管理」の開発者 食品会社の経営経験有

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