みなさん、こんにちは!小橋博士です。
今日は製造開始から出荷までのリードタイムの短縮のお話です。
え!?それって製造部とか他の部門の仕事じゃないの?と思った方。基本的にはその通りです。ただ、品質管理部門が協力できることもあります。品質管理は工程の品質を一定以上に保つことがお仕事ですよね。ある意味では、作業のやり方を制限してしまうのです。この制限を緩くしてあげられれば・・・選択肢が増えてより(時間的な意味で)最適な工程を組み上げやすくなります。
時間が短くなれば人件費が浮く、という利点は直感的にお分かり頂けると思います。しかし、日配など時間の制約が厳しいご商売をされている工場ではより深刻な問題があります。それは物流の問題です。厳しい受注スケジュールの場合、当日発注(受注)で当日配送、というケースもあります。日配の場合は消費期限が5日以下ですので、基本的に製品を作り置きすることはできません(もしくは予測生産→過剰分は廃棄か直売所等融通の利く販路で販売)。また、物流についても~~~への便は何時発しか確保できない、というケースも多いです。特に近年は物流業界の発言力が強くなっていることもあり、以前のようにごり押しで便を確保、ということもほぼ不可能になっています。ということは・・・~~~が○○分で出荷できるようになれば、販路広がるのに!というケースが存在するのです!こちらについては具体的に何分短縮できれば販路が広がるのか、営業部と打合せをする必要があります。
品質管理として協力できる具体的な内容は、主に仕掛品の前倒し生産の可否やルール作りです。営業部からのヒアリングして、検討対象の商品をピックアップしたら、工程を見直してみてください。作業のどこかを前もってやっておくことはできないでしょうか?例えば、サンドイッチであれば、具材をストックできないか?というような視点です。パーツごとに賞味期限を調べていくと糸口が見えてきます。
賞味期限は製品全体の生菌数等で決定されるため、往々にして全体まとめてホモジナイズして検査されていると思います。しかし、きんぴらごぼうであれば、にんじんとごぼうにたれ、どの原材料が賞味期限を制限しているのでしょうか?分解して検査することで新しい可能性が見えてくることもあります。
リードタイムの短縮については他にも品質管理の視点から支援することはできると思いますが、メジャーな方法はやはり、普段から行っている生菌検査の結果を活用することです。合否判定だけでなく、いろいろな可能性を考えることでやりがいもアップしますし、結果がともなえば、給料だってアップするかもしれませんよね!
以上、小橋博士でした。