栄養成分表示をするために必要なことは何でしょうか?当たり前のようですが、栄養成分表示をするためには、原材料それぞれの使用量をきちんと決めることが必要です。
今日はにらが高くてニンジンが安いから、ニンジンを多めにしよう、というのはありえません。
レシピさえ確定していれば比較的簡単に栄養成分表示を行うことは可能です。
何より、レシピを確定することは繁盛にもつながる大切なことです。本日は栄養成分表示に必要なことと、なぜそれが繁盛につながるのか、考えていきます。
栄養成分表示は必要?
栄養成分表示を望む消費者の声はそれなりに大きいにもかかわらず、個人店などではほぼ表示は見かけません。ですが、近い将来どこかで確実に表示義務化に向けて動き始めます。実際に、これまで何度も飲食店での栄養成分表示について話し合いがされてきています。ということで、個人店では栄養成分表示は義務ではないものの、実際に表示を行うには相応の時間が必要になるため、栄養成分表示のために必要なことは把握しておくべきです。また、包装済みの商品については2020年に表示が義務化されます。
栄養成分表示に必要なこととは?
具体的にはレシピと、それを忠実に守れる職場環境が必要です。
レシピは比較的短期間で準備できますが、職場環境は一種の文化ですので、それなりの時間はかかります。
今の職場環境にもよりますが、準備期間が必要であることを考えると、栄養成分表示に備えて準備しておくこと、が必要なことと言えるでしょう。
また、検査機関に出して栄養成分値を実験的に求める場合は1サンプル当たり5万ほどかかります。あまり突っ込まれることはないのですが、原材料の産地や季節ごとの変動を考えると、法令順守の視点では複数回行う必要があります。元研究職の私から見ると非常にナンセンスな出費です(理由について知りたい場合はお問い合わせください)。よほど大量に生産するものでないかぎり、標準成分表からの計算値で十分です。
栄養成分表示の準備が繁盛につながる理由
一言でいうと、ポーション管理の徹底につきます。
また、付随的に、従業員の意識が良い方向に向くこともあげられます。
ポーション管理は元々はコスト管理のための手法ですが、お客様の満足度を常に一定に保つ効果もあります。
ポーション管理が出来ていないと、食事の品質がばらつき、悪い時の印象はいい時の2倍のインパクトを持つ、という心理学的傾向から、お客様が離れる原因となることが知られています。
このように、コスト管理の徹底から派生するお店のクオリティ向上効果と、お客様の満足度を一定に保つ効果から、栄養成分表示をにらんでレシピの徹底を図ることは繁盛につながるのです。
栄養成分自体はよくわからないけど、レシピ徹底なら出来る!という店主様も多いと思います。
是非、レシピの徹底を行ってみてください。