衛生管理~TV撮影等の対応

みなさん、こんにちは!小橋博士です。※この記事は2016年3月21日に執筆されたものです。

いろいろな企業の革新的な取り組みを紹介する番組は見ていてわくわくしますよね!
私も好きでよく見ているのですが、とても残念なことがあります。
それはCCP以降と思われる工程で製品を素手で触っていると思われる映像が多いことです。

TV用ということで、普段と違う状況になっていることもあるかもしれません。
その製品はもしかしたら、TV撮影用に(リ)パックシーンを撮影した後に廃棄するのかもしれません。
ただ、映像として最新の衛生管理の元~~~~という感じで放映されるならば、衛生管理もしっかりされるべきかと思います。

TV撮影であろうと他のイベントであろうと、やはりいつも基本に忠実に、例外を作らない、ということが普段の安定操業と食の安心・安全につながると思います。
HACCP義務化の方向性が打ち出されたことですし、この機会に見直してみませんか?ご要望があれば私も見直しに参加させて頂きます!

以上、小橋博士でした!

食中毒への啓もう活動

みなさん、こんにちは!小橋博士です。※この記事は2016年3月6日に執筆されたものです。

冬はノロウイルスで大変でした(といってもまだまだ全国各地で発生中です・・・)が、これからの季節はカンピロバクターによる食中毒がはやる季節です。カンピロバクターはご存知の通り、加熱不十分なお肉を食べることで感染します。

おそらく多くのメーカーでは、肉の取り扱いが無い限りあまり注意喚起をしていないと思います。しかし、衛生教育としてはいい機会ではないでしょうか?ウイルスと細菌の違いもあまり認知されていない状況ですので、ノロとの比較をしながら是非、啓もう教育を行ってください。地道な教育活動が工場内での衛生度の向上だけでなく、品質への理解にもつながっていくはずです。

以上小橋博士でした!

正確な言葉を使おう!

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

本日は正確な言葉を使おう!というお話です。
正確で簡潔で理解しやすいことを心がけましょう。

先日、発酵食品等が冷蔵や常温でも衛生面に「問題ない」ことを科学的に示す、という某団体のニュース記事を見ました。

あくまでニュースで1次情報を確認していませんが、どの程度のお話なのか非常に興味深くもあり、疑問を感じます。冷凍保存と比べて衛生面で差異が認められない、ということだと思うのですが、「問題ない」と「差異が認められない」は似ているようでまったく次元の異なる話です。

学者さんは細かいよね!と言われてしまえばその通りなのですが、何かあったときに大きな差になります。
安全であることが100%証明できればいいのですが、「起こらないこと」は類推できても証明はできません。煩がられてもこればかりは丁寧に向き合ってご理解いただく必要があるとともに、普段から気にしていないと思わぬところで誤解が生じることがあると思います。

やはりコミュニケーションの基本は言葉!ということで、わかりやすく簡潔に、でも正確に、という表現を常に心がけて行きましょう!
私もわかりやすく簡潔に、ということでは日々反省です。

以上、小橋博士でした!

日本食品標準成分表改定が発表されました

みなさん、こんにちは!小橋博士です。※この記事は2015年12月28日に執筆されたものです

先日文科省から日本食品標準成分表の改定について発表がありましたね。
ポイントは一部食品について、糖質の量が実測に切り替わったことだと思います。
従来は糖質以外の重量を算出して、残りが糖質と推定していました。
ネットで公開されているデータベースの更新は、2016年3月末の予定だそうです。興味のある方は今のうちに野菜の生と茹での糖質量を比較してみてください。実測すべき理由がよくわかると思います。

さて、これ以外にもひじきの鉄分が激減することもニュースになっています。
調理法で変わる・・・というのは何とも早という感じですが、分析のルールを読めば納得の結果。
鉄イオンがどこにくっついているのか気になるところですが、おそらく細胞壁でしょう。そうだとすると吸収率はステンレス釜で炊いたものも大差ないように思います。ネットでは吸収促進・阻害の話が氾濫していますが、キレーターと結合して血中に入ったとしても、体内で代謝できなければ意味がありません。ここら辺の話も近々「日本人の栄養摂取基準」で言及されるかもしれませんね。

情報の更新はビジネスチャンスです。とはいえ、内容が内容だけに、次を読んで行動していないと発表された時には勝負がついているという事態にもなりかねません。
おそらく次は2020年、低糖質についての関心の高さを考えると、こちら方面は特に進展があるように思います。
是非早めに行動してチャンスをつかみたいものですね。

また、この投稿が本年最後の投稿になると思います。
今年一年ありがとうございました。
新年あけましても、よろしくお願い致します。

以上、小橋博士でした。

札幌市でノロウイルスによる食中毒発生

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

札幌市で発生した食中毒の原因が新型のノロウイルスと断定されました。
こちらで基本の対策を申し上げるまでもないですが、従業員の皆様への注意喚起には事例の発生はいいタイミングだと思います。

是非この機会に食中毒防除の三原則の再確認、手洗い法の再確認をお願い致します。
ノロウイルス感染については、社内で集団感染した場合、多大な悪影響があります。
多少の欠勤があっても耐えられる仕組みづくりが必要ですね。
まだ感染疑いが発生したときの対応マニュアルがない会社様は、是非この機会に作成することをお勧めいたします。

以上、小橋博士でした!
※この記事は2015年12月3日に執筆されたものです。

測定の原理と目的はなんですか?

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

今日は測定についてのお話です。
品質管理の担当であれば、日々なんらかの測定をされていると思います。
それらの測定の原理と、そもそもなぜその測定をしているのか、把握されているでしょうか?
この測定に対する心構えが、経営者に陰口を叩かれてしまう品質監視と会社の改善につながる品質管理の分かれ目のひとつです。

まず、原理について正しく把握していなければ、より正確な測定につながるサンプルの準備が困難です。研究職時代も含めて、多くの測定者を見てきていますが、原理に無頓着な方はデータの質が悪い傾向にあります。質の悪いデータからは、直感的な結果は得られにくく、統計的な手法に頼らざるを得ないことが多くなります。統計手法を適正に運用できればリカバーは可能ですが、原理に無頓着な方で統計には造詣が深い、という方は出会ったことがありません。創業社長は勘が鋭い方が多く、質の悪いデータを適正でない統計手法で解析した結果などは「うさんくさい」の一言で片づけられてしまいます。
また、質の悪い測定をカバーするためには測定数が必要になります。経費面だけでなく、測定担当者の負担も増えてしまいます。
もちろん、原理については測定に関わる全ての器具についても同様に把握しておくべきです。

さて、原理も把握していいデータも得られている、だけではやはり経営陣の期待には応えにくいです。
そもそも経営陣は常に改善を求める人種(のはず)ですので。
目的が明確でないと、データ収集に終わりは訪れません。測定自体が目的になってしまっている品質管理担当の方も複数お会いしました。その方々は業務改善命令に対して「品質管理部は測定数を何割増やします!」という返答をして、経営陣にがっかりされることが多かったです。目的があって測定しているはずなのに、議論が完全に抜け落ちて測定数だけ増やす、というのは乱暴な議論です。
現状で品質が担保できているなら、測定数を増やす理由はありません。むしろ現在の測定数で十分か?過剰ならどこまで減らせるのか?減らした後に余力をどうするのか?という改善をにらんだストーリーを考察してみてはいかがでしょうか?きっといろいろいいことが起こると思いますよ。

測定にまつわるお悩みのご相談も受け付けております。
社名を出さず、個人的な相談でも大丈夫ですのでお気軽にメール等でご相談ください。

以上、小橋博士でした!

品質管理発の新商品開発

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

今日のテーマはタイトルそのまま!品質管理発の新商品開発についてです。
いつも長いので結論を先に書いておきますね!
・物の見方を変えることで付加価値が生まれます
・付加価値が生まれれば新商品の可能性があります
ということで、今までアピールしていなかった品質に焦点を当ててまとめることで、付加価値を生む、すなわち新商品開発につながります!

一番なじみのある例は賞味期限ですね。年単位で持つようになれば災害用の備蓄になれます。
そこに自社の製品を加えて考えてみてはどうでしょうか?どんな品質(特性)が隠れていますか?
食事制限のかかった方にならどうでしょうか?
アスリート用と考えた場合は?

品質管理で普段測定している品質も、見方・まとめ方を変えることで隠れた品質が見えてくることがあります。
ある程度利用シーンを想定していないとメリットを訴えることが難しいかもしれませんが、普段から営業部の方とコミュニケーションをとっていればお互いにいい発見があるかもしれませんね!

会社によっては品質管理の仕事から外れすぎてしまうかもしれませんが、きっと提案できるチャンスはあるはずです!
アクティブな品質管理になることで、もっと仕事は楽しくなりますよ~。

FQMサポートでは品質管理を見直すことでいろいろな付加価値創出・コスト削減を進めるお手伝いをさせて頂いております。こんなのできないの~?というお悩み・ご相談、是非お送りください!

以上、小橋博士でした。

付加価値について

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

今日は普段の品質管理とは少し違うお話、付加価値の訴求力についてです。
メーカーであれば付加価値を高めていくのは誰しも意識をされていると思います。

しかし、ここは日本!ちょっとやそっとでは付加価値と認めては頂けません。
また、忘れてはいけないのは「その付加価値をお客様に訴えることができるのか?」という点です。

以前の仕事で店頭で販売するためのドーナツにある高価な国産素材を使いたいという依頼を頂きました。
その素材を使うだけで利益率を圧迫せざるを得ないほどの高級品です。
商品の販売方法から、おそらく国産の高価な素材を使っていることは謳えないだろうと懸念は伝えていました。
そうなんです、法律とか規制とか関係なく、パッケージやネームプレート、販売時の煩雑さから必ずしも「国産~~~~を用いたドーナツ」のように謳えないこともあるのです!
結果的に店頭ではアピールの機会がなく、おそらくほとんどの方は国産の高級素材を使っていることに気づくこともなかったと思います。希少な素材を召し上がっていただいていることをお伝えできていれば、プラスアルファの幸福感を感じて頂けたんじゃないかなぁと思い、ちょっと残念でした。

このように、きちんとプレゼンテーションすれば多くの方が認めてくれる付加価値があったとしても、それを伝える手段がなければイマイチな結果になってしまいます。

メーカー、特に素材メーカーからの提案が通りにくい理由の一つに「販売時のイメージが湧かない」つまり、付加価値の訴求の仕方が不明瞭である、というのがよくあげられます。ざっくり「これはいいはずだ!」ではなく、やはり販売時のイメージまで練って、どのような付加価値であればより喜んでいただけるのか?という視点があると、普段の品質管理のお仕事にも張り合いが増していくと思います。

以上、小橋博士でした。

統計調査の前提にご注意を!

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

今日はお問い合わせいただいた中でちらほら散見する事例「統計」についてです。
具体的な内容は今推敲中ですが、一言注意点を・・・。

一見統計的に処理しているように見える結果でも、処理方法が適切でなければ結果が変わります。
また、元にしているデータ自体が偏っている場合、処理方法が適切でも結果は異なります。

意見が割れている例として、血圧が高いと死亡率が上がるという医者と下がるという医者がいるというのもあります。こちらについてはデータが偏っているせいではないか?という指摘がなされています。

どうも人によって主張が異なる、という場合は処理方法やデータの偏りにご注意ください。
また、アンケートによって消費者の嗜好を調査する場合も、質問の内容によっては(というより、かなり注意して質問を設定しないと)データの偏りが生じることが知られています。
統計的に~~~~ということが明らかになりました!というのは非常に説得力があるゆえに、注意が必要ですよね。

以上小橋博士でした。

日本製品の最大の特徴とは?

みなさん、こんにちは!小橋博士です。

突然ですが、みなさんは日本製品の最大の強みはなんだと思いますか?
私は博士ですので、ここはぜひとも品質!といいたいところです。
ですがちょっと振り返ってみましょう。

他と比べて圧倒的な品質だから売れた、という商品を皆さんはご存知ですか?
日本最強の小売店、強みは何でしょうか?
日本企業において、長らく重用されたのは文系?理系?どちらでしょうか?

このように考えると、品質が最大の強み・・・とは言い難くなってきます。
よりよい品質の商品を作ることはもちろん大切です。
ですが、やはりマーケティングと歩調を合わせてこそ、品質改善は効果をより発揮します。

以前の記事でも書きましたが、やはり会社の他の部門とコミュニケーションを密にとることは大切です。
品質管理部門が持っている、品質向上のデータは、会社がどれだけ頑張っているのかの客観的な証拠です。
是非、マーケティングに活かしてもらい、日々ご努力をされている工場の皆様のやりがい・喜びにつながるようにしていきませんか?

いいものを作り続ければわかってもらえる、という面も確かにあります。
ですが、いいものであれば、より早く・より大勢の方にお知らせして試して頂くためにもマーケティング的センスや営業部等とのコミュニケーションが大切だと思います。

最後、少しくどくなってしまいましたが、大切なことなので!
以上、小橋博士でした。