みなさん、こんにちは!小橋博士です。
先日いくつかテーマをあげましたが、まずは、コスト削減・売り上げ拡大両方に即効性のある「賞味期限の改善(延長)」をテーマにしたいと思います。
といっても、まずはどうして賞味期限の延長がコスト削減・売り上げ拡大に効果があるか?
本日はこちらについて、確認します。
主に影響を受けるのは
・生産コスト
・廃棄コスト
・輸送コスト
・販路
の4つだと思いますが、それぞれなぜ影響があるのか、確認していきましょう。
・生産コスト
賞味期限が仮に3週間伸びた場合、一般的には1週間分以上の生産量をまとめて製造することが可能です。3週間伸びたのになぜ1週間か?営業経験がある方はぴんと来ると思いますが、生産・流通・消費者の1:1:1ルールが存在するからです。こちらの削減効果は生産時間は短いのに、毎日のように作らないといけないような製品でもっとも効果があります。生産頻度が減ることによって生産ラインの切り替えコストが減少するからです。また、生産時間が長い場合は最適化のモチベーションが湧き易く、パート従業員からの効率化提案も受けやすくなります。
・廃棄コスト
賞味期限が伸びることで、単純に出荷制限にかかる確率が減少します。また、小売店における店頭ロスを減らすこともできます。小売店との契約によっては店頭ロスの補てんを求められることもあるため、こちらのコストも抑制することが可能です。
・輸送コスト
賞味期限が伸びることによって、輸送ロットを増やすことが可能です。大雑把ですが、賞味期限が2倍になれば2倍の量を同時に輸送する交渉ができます(私はこのような交渉で輸送コストを下げた経験があります)。段ボールへの入数を増やすことで包材単価は下がりますし、送料自体も減少することがあります。場合によっては輸送頻度を減らすこともでき、店舗配送用のコンテナの積載率が向上することもあります。こちらは配送先次第ですので、効果は営業部等に確認する必要があります。能動的に動かないと削減できない部分ですので、賞味期限延長の際には積極的に動いて頂きましょう。
・販路
賞味期限が伸びることによって販売可能になるエリアが増えることがあります。特に賞味期限が3か月未満の商品の場合、効果が大きいです。また賞味期限が1年を超えると海外への展開も検討可能になります。こちらも能動的に動かないと広がらないので、営業部等関係部署に積極的に働きかける必要があります。
こうしてみると、賞味期限の延長に協力できれば経営に大きなインパクトがありますね。初期の賞味期限は商品開発担当が設定すると思います。しかし、品質管理の立場から協力できることもあります。次回はどのようにして賞味期限を延長するのか、ご紹介したいと思います。
以上小橋博士でした!