みなさん、こんにちは!小橋博士です。
今日は普段の品質管理とは少し違うお話、付加価値の訴求力についてです。
メーカーであれば付加価値を高めていくのは誰しも意識をされていると思います。
しかし、ここは日本!ちょっとやそっとでは付加価値と認めては頂けません。
また、忘れてはいけないのは「その付加価値をお客様に訴えることができるのか?」という点です。
以前の仕事で店頭で販売するためのドーナツにある高価な国産素材を使いたいという依頼を頂きました。
その素材を使うだけで利益率を圧迫せざるを得ないほどの高級品です。
商品の販売方法から、おそらく国産の高価な素材を使っていることは謳えないだろうと懸念は伝えていました。
そうなんです、法律とか規制とか関係なく、パッケージやネームプレート、販売時の煩雑さから必ずしも「国産~~~~を用いたドーナツ」のように謳えないこともあるのです!
結果的に店頭ではアピールの機会がなく、おそらくほとんどの方は国産の高級素材を使っていることに気づくこともなかったと思います。希少な素材を召し上がっていただいていることをお伝えできていれば、プラスアルファの幸福感を感じて頂けたんじゃないかなぁと思い、ちょっと残念でした。
このように、きちんとプレゼンテーションすれば多くの方が認めてくれる付加価値があったとしても、それを伝える手段がなければイマイチな結果になってしまいます。
メーカー、特に素材メーカーからの提案が通りにくい理由の一つに「販売時のイメージが湧かない」つまり、付加価値の訴求の仕方が不明瞭である、というのがよくあげられます。ざっくり「これはいいはずだ!」ではなく、やはり販売時のイメージまで練って、どのような付加価値であればより喜んでいただけるのか?という視点があると、普段の品質管理のお仕事にも張り合いが増していくと思います。
以上、小橋博士でした。